制作の流れ
まずは、そもそもサイト制作はどのような流れで行われるのか?サイト制作を行う際に必要な作業を見ていきましょう。ゼロの状態から、サイトが完成するまでに至る段階を詳しく説明します。
1.企画
最初は企画から始めます。サイト制作の背景となるニーズ、その目的、解決したい課題などを整理します。
その結果に基づいてサイト訪問者のイメージを作って、結果として行ってほしいアクションをCall to Action(以下、CTAとして決めます。
それからサイト全体の構造とページの構成を企画します。
2.ライティング
次はサイト訪問者に届けたいメッセージを言語化して、テキストを書きます。
このテキストは今後デザインや実装する際に使用され、サイトの骨のようなものになります。
ライティングしている時に、企画段階で決めたCTAを促すような文章とストーリーを作成することを心がけましょう。
3.素材の用意
ライティングが終わったら、伝えたいメッセージをより届けやすくする素材(イラスト・画像など)を用意します。
素材の種類は数多くあります。例えば、写真、イラスト、アイコン、アニメーションなどです。サイトの目的とデザインに沿って適切なものを選びます。
素材は、すでにあるストック素材を使うことも多いですが、オリジナリティを出すには、独自の素材を用意するのが最適です。
4.デザイン
作成した文章と素材を、バランスよく見せるデザインを作ります。
この段階では、Figmaなどのデザインツールを使うことが多いです。各ページのデザインを用意して、カラー、ボタンやテキストの見た目などを決めます。
外見だけではなくユーザビリティを意識して、使いやすさと分かりやすさを重視したデザインを作成します。
5.実装
デザインが確定した後で、コードやWebflowなどのノーコードツールを使って構築します。
構築していく際は、いかにデザインを再現できるか、そして綺麗なコードを実装できるかがポイントです。大量のHTMLを使ったり、長いCSSを作ったり、多くのJavaScriptを書いてしまうと、結果としてサイトのローディング速度が落ち、サイトの質も下がります。
レスポンシブ対応も必ず行いましょう。どの画面サイズで開いても、綺麗なサイトを表示することが大事です。
6.SEO設定
作成したWebサイトが、ネット検索で上位をとるためにはSEO(Search Engine Optimisation)の検索最適化作業も必要です。
例えば、正確なHTMLタグの設定やCSSクラス名の省略、画像サイズとフォーマットの調整などがあります。それに加え各ページのメタタグや説明文の記載、OGP画像の設定も必要です。
7.公開設定
最後は、ドメイン取得と接続、ホスティングの作業があります。その作業が無事に終わったら、サイトがネットで公開され、誰でもアクセスができるようになります。
8.運用
公開後、サイトを作ったままで放置するのは非合理的で、ユーザーのニーズや企業の方針変更などによってアップデートをしていく必要があります。文章を調整したり、コンテンツを追加したり、ブログを投稿したりすることが基本です。
このように、一つのWebサイトを制作するには、複数の段階を踏み多様なスキルを使った作業を行う必要があります。
自社で製作(内製化)する場合
最初はWebサイトを自社で制作するパターンを見ていきましょう。
Webサイトを社内で自作するためには、社員のWeb制作に関する知識や作業にあてる時間が必要になってきます。
Webサイトを内製化するメリット・デメリットをそれぞれ説明します。
内製化のメリット
1.予算の節約
一番最初に思い浮かぶメリットは、やはりサイト制作にかけられる資金の節約です。
社内のリソースを使えば、外部に委託する分のコストをかける必要がなくなり、予算を抑えることができます。
ただ、社員の時間がサイト制作に使われるので、その分の時間コストも計算する必要があります。そして社内チームのスキルが足りない場合、追加で研修したり、もしくは新しく専門家を採用する必要が出てくる可能性がありますので、そこも計算に入れておきましょう。
2.作業の時短
Web制作を社内で行う場合、デザインの修正やコンテンツの追加など、外部とのコミュニケーションを挟むことなく社内で完結するため、総合的にとても時短になります。
3.アップデートを外部に依存しない
もう一つのメリットは、制作業者に依存しないことです。Webサイトのような複雑なITシステムは、そのシステムを作った製作者以外に管理やアップデートをすることが難しいです。
その理由で、外注してしまうとその外注先と常に契約を結んで、管理してもらう必要が出てきます。
社内でサイトを制作すると、外部に依存せずにサイトの管理、運用とアップデートをかけることができます。
ただ、外部に依存しないとはいっても、制作した社員に依存してしまうことになります。社内の製作者がいなくなってしまった場合、引き継ぎが大変になるかもしれません。
内製化のデメリット
Webサイトを自社で作成するメリットは明確になったと思います。それぞれのメリットには、デメリットになる部分もありますので、次に自社制作のデメリットを見ていきましょう。
1.社内のスキルが不足している
そもそも制作会社やIT企業ではない限り、ほとんどの企業にはWeb制作ができる人材は不足していると思います。
この記事で最初に伝えたとおり、制作は複数段階に分かれて多様なスキルの組み合わせで進められます。その全てのスキルを保有している人材を社内で作ることはかなり難しいです。
そこを補うためには、ウェブ制作ができる人材をを採用するか、部分的にフリーランスや制作会社に依頼することになります。
または既存の社員を研修し、教育させるパターンもあります。どちらにしても、採用や教育は時間とコストがかかります。
スキルが不足しているままで制作を進めると、成果物のクオリティが低くなり、ブランドイメージの向上や集客などの目的を果たせない恐れがあります。
2.社員の時間を奪う
社員にWebサイト制作を任せることで、本来の仕事にかけられる時間が奪われます。
その結果、会社の提供しているサービスの質やボリュームに影響が出る可能性があります。
またはWeb制作に興味のない社員にその仕事を与えると、その人の仕事に対する不満も出て、モチベーションが下がる可能性もあります。仕事を振り分ける際に、その社員の個性と興味を考慮する必要があります。
3.制作環境の用意が必要
もともとWeb制作などのクリエイティブな企業ではない場合、Web制作に使うソフトウエアまたはスペックの高いコンピューターを購入する必要があるかもしれません。
グラフィックや動画の処理を行うには、専門的なプログラムと性能の高いパソコンが必要になります。
外注する場合
ホームページを作成するもう一つのパターンである外注制作を詳しくみていきましょう。
外注先には、主に制作会社やフリーランスなどがあります。どちらに外注するかによってメリットとデメリットはある程度変わってきますが、今回は主に制作会社のパターンで説明します。
外注のメリット
まずはサイト作成を制作会社に外注するメリットを見ていきましょう。
1.専門性がある
制作会社はサイト制作に特化した専門家のチームです。そして経験の豊かなメンバーを揃える会社も多いので、クオリティの高いサイトを効率よく制作する専門知識とスキルがあります。
見やすくて使いやすいデザインとローディングの速いページ構造、コンバージョンを促すサイト構成で、事業の成功を支えるサイトが完成する可能性が高まります。
2.時間の節約
専門家が制作するため進行スピードが早いので、制作会社に依頼した方が高質なWebサイトが早くできるケースが多いです。制作流れがシステム化されているおかげで、効率的にプロジェクトが進みます。
またサイト制作を行なっている間でも、社員の時間は確保されているので、他の重要な仕事に空いたリソースを使えます。
3.管理がラク
サイトのプロジェクトは、基本的に制作会社の管理になります。そのおかげで自社の管理工数が大幅に減って、プロジェクト進行が速くなることが多いです。
4.最先端の技術
Web制作は常に新しい技術が開発されている、変化の激しい業界です。例えば、昔はPhotoshopやIllustratorでサイトのデザインが作られていましたが、今ではWebデザインに特化したAdobe XDやFigmaのようなツールが開発され、チーム内のコミュニケーションがよりスムーズになりました。
そしてWebサイト構築では、昔は制作と運用に工数をかけていて、HTML/CSSのサイトをWordPressと繋いで制作していましたが、現在はより効率の良いノーコードツール(Webflow、Framer、Studioなど)でデザインと構築と公開の流れを楽にするツールがあります。
制作会社は、クライアントにとってより高い価値を提供するために、常に新しい技術を試して取り入れています。
そのおかげで、制作会社に依頼することで効率よくパフォーマンスの高いサイトが制作される可能性が高いです。
外注のデメリット
次は、制作会社に外注した場合のデメリットを説明します。
1.製作コストが高い
制作会社に依頼すると、その分の費用がかかります。複雑で難しいサイト制作の場合は、制作会社全体で作業を行うので、高額なコストになるケースもあります。
予算に余裕のない場合、制作会社に依頼することが難しいかもしれませんが、パフォーマンスの高いWebサイトを持つ長期的なメリット(売上向上など)を考慮した上での投資として考えることも多いです。
2.信頼できる制作会社を見つけられるとは限らない
会社の顔となるWebサイト制作を、あまり丁寧ではない制作会社に依頼してしまうと不満に繋がることが多いです。実際、過去に弊社へ相談してきたお客さんの中には、そのような辛い経験にあった方がいました。
要望をあまり聞かないで、テンプレートから簡単なWebサイトを作って高額で納品する制作会社が存在するようです。
そのような不親切な制作会社に依頼してしまうと、将来的に後悔することになります。
制作会社を選ぶ際には、その会社が本当に信頼できるか、いくつか確認するべきところを紹介します。
- 制作実績の事例(制作会社のサイトに記載があるはず)
- 制作会社の取引先(どのようなクライアントが依頼してきたか?今もそのサイト動いているか?)
- 制作流れ(サイトや資料に説明があるはず)
- コンテンツ配布(ノウハウなどをSNSやブログでアップしているか)
このようなところを見ると、良い制作会社と悪い制作会社を見分けることができると思います。
そして、依頼する前にたくさん話をする必要があります。会社のニーズをちゃんと理解しているか、解決策となる提案があるかは、話すことでわかります。
まとめ
この記事では内製と外注のメリット・デメリットを紹介しました。
社内の金銭状況や、サイトを制作する目的に合わせて内製・外注を選択しましょう。
また、弊社ではノーコードツールを使用した内製化のサポートを行っています。気になる方は、ぜひスーパーサイトアカデミーにお越しください!
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